さえない一日の終わりに腕立てを!

主にプロレスと何かについて語るブログ by kento

フェイド・アウェイ

思い出話をします!

 

ちょうど中学にはいったころだったでしょうか。急に人前でうまく喋れなくなりました。いわゆる思春期というやつですね。環境の変化についていけず、異常に人目を気にするようになり、自分の思いを表現することがとても下手くそになりました。悶々、うじうじ、ぬめぬめとした学校生活を送っていました。

 

そんな時分、僕の心のオアシスとになっていたのがプロレスでした。深夜のテレビ放送を毎週録画して、食い入るようにブラウン管をみつめていました。プロレスラー達はリング上で、客席で、バックステージで、己の強さを誇示して、ときには弱さをにじませながら、その滾る思いを全身で表現していました。それが最高にカッコよかった!

 

僕も自室で、部室で、教室で、自分にプロレスラーを憑依させ、少しずつ自分を表現するようになりました。具体的には、フンフン!と筋トレをしてみたり、写真を撮るとき「アイムチョーノ!」とポーズを決めてみたり、友達と逆水平チョップ合戦をしてみたり、、、。周りからしてみれば、よっぽど奇妙な奴に見えたでしょう。しかし、あのぬめぬめした暗い青年が、不器用ながら、しかしかなり過激な形で、自己表現を開始したのです。

 

不思議なもので、どんなに奇妙でも、気持ちよさそうに自己表現してる奴の周りに人は集まってくるものです。その後の僕は、それなりに問題を抱えながらも、それなりに友達もでき、それなりに笑いにあふれた学校生活を送ったのでした。